気がつくと、2100件以上の「いいね!」を頂いていました。

facebookに過去に投稿した記事、今調べてみたところ、なんと2100件以上の「いいね!」を頂いていました。本当にありがたい事です。
difottのデザインについての試みがこんなにも多くの方に届いているという事をとても嬉しく思います。

facebookをやっていない方でも読みやすいようにこちらでもご紹介させていただこうと思います。

どうぞ宜しくお願いいたします。

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『ディテールと雰囲気』

difottにとって、プロダクト全体の、雰囲気を表現するのにディテールの作り方はとても重要です。

きなりのトートバッグとオレンジのトートバッグでは、つくりたいバッグのイメージ・雰囲気が異なるものでしたので、そのディテールを違ったようにデザインするのは、必然でした。

色々な部分が異なっているのですが、分かりやすい部分として、内側の生地を縫い合わせている部分について書いてみたいと思います。

添付写真を見ていただけると分かりやすいのですが、きなりのトートバッグでは、切りっぱなしの生地をロックミシンで仕上げ、それをそのまま縫い合わせただけという仕様です。

それに比べて、オレンジのトートバッグでは、テープをくるんでいます。

この仕様の違いは、つくりだそうとした、イメージの違いによっています。

きなりのトートバッグをデザインするときに、少し「荒い」雰囲気を残しておきたいと思っていました。それは、以前にも書いたように、アウトドアのトートを意識していた部分ともつながっています。

きめの細かい生地を使用しながらも、アウトドアのトートバッグの基本的な形式を受け継ぐという基本的なコンセプトを踏まえたうえで、デザインバランスを考え、上品すぎない、すこしの荒さを持った雰囲気にするべく、切りっぱなしにロックミシンの仕上げを採用したのです。

オレンジのトートバッグを作るときには、きなりのトートバッグにはない雰囲気のものにしたいという意識がありました。そんなわけで、より上品さを追求したものをつくろうという方針をたてていました。

その考えは、持ち手の幅や、縫い付け方、持ち手の間隔全てのデザインに反映されています。

もちろん、この写真のテープ巻き仕上げも、その一部です。

上品であるためにはどうすれば良いか、という事を考えた結果、持った人が、丁寧に感じる仕上を施す事で、その雰囲気を表現しようと考えたのです。

縫い合わせ部分に、テープを巻き、さらに、最上部の小口の部分は、ミシン縫いではなく、手縫いで、テープを内側に折り返し、縫い合わせるという、手の込んだ仕上げとしています。

上記の違いはとても細かい違いかもしれませんが、全体の雰囲気にとってはとても重要だと考えています。

実際、両方のプロダクトを使ってくださっている方は、二つのバッグの雰囲気の違いを感じてくださっているようです。

世の中には、絶対的に正しいデザインや、ディテールというのはないと思います。
そうである以上、デザインする際に、その目的や、作りたいイメージ・雰囲気に合わせたデザイン・ディテールを、個別に考え出さなければいけないと考えています。

以上のような事を考えながらdifottのプロダクトはデザインされています。